2025-10

物語

物語の集まる場所で。

町の外れに、誰も知らない図書館があった。 灯りはほとんどなく、木の扉も古びていて、看板にはただ「夜の図書館」と書かれていた。 昼間は閉まっているが、夜になると、窓から淡い光が漏れていた。 ある晩、少女の リナ は、星を追いかけるようにその場...
物語

最後の一雫がおちるとき。

町のはずれに、小さな喫茶店があった。 店の名前は「雨宿り」。 古い木の扉、すりガラス、ほんのりと灯るオレンジ色の照明。 そして、深いコーヒーの香りがいつも漂っていた。 店主は、白い髭をたくわえた老人だった。 名前は 浅海(あさみ)。 物静か...
物語

心で奏でるものは。【ミルクの冒険】

ある朝、町に「空色のトランペット」が落ちてきた。拾ったのは、のんびり屋の猫・ミルク。 ミルクが試しに「ぷぅ」と吹くと、なんと空からキャンディが降ってきた。町中の子どもたちは大喜び。「もう一回!」とせがまれて、ミルクは得意げに胸を張る。 しか...
物語

大切なものほど、見えなくて。

小さな灯りを胸にしまって歩いた。 雨が続く季節、心は少し曇っていたけれど、その灯りは消えずに寄り添ってくれた。 だから今日も前へ進む。ゆっくりでいい。息を整えながら、一歩だけ。それで十分だよ。ゆっくりね。 歩く先で、小さな花が揺れていた。誰...