【ラジオ台本】眠れない夜に、少しだけ

【ラジオ配信】シナリオ台本

こんばんは。

今日も一日、お疲れさまでした。

眠れないまま、この放送を聴いてくださっている方もいるでしょうか。

布団に入ったけれど、なぜか眠れない。

明日のことを考えてしまう。

今日あった嫌なことを思い出してしまう。

スマートフォンを置こうと思っても、もう一度だけ画面を見てしまう。

そんな夜って、ありますよね。

昼間なら気にしないようなことまで、夜になると妙に気になってしまったりします。

「あのとき、あんなこと言わなければよかった」

「もっと頑張ればよかった」

「これからどうなるんだろう」なんて。

静かな部屋の中では、そういう考えがどんどん大きくなっていく。

でも、不思議ですよね。

朝になると、

「なんで昨日はあんなに悩んでいたんだろう」

と思ったりする。

だから今日は、眠れない夜に少しだけ寄り添えるような話をしたいと思います。

大きな答えが出る話ではありません。

ただ、

「まあ、明日もなんとかなるか」

と少しだけ思ってもらえたら。

そんな気持ちで、ゆっくり話していきます。

【BGM少し下がる】

少し前の話です。

僕自身、なかなか眠れない夜がありました。

仕事でうまくいかないことが重なっていた時期でした。

一生懸命やっているつもりなのに、なぜか結果が出ない。

周りの人は順調そうに見える。

自分だけが取り残されているような気がする。

そんなことを考えていたら、布団に入っても眠れなくなってしまいました。

時計を見る。

目を閉じる。

また時計を見る。

「寝なきゃ」

そう思えば思うほど、眠れない。

結局、僕は夜中に家を出ました。

目的地なんてありません。

ただ、少し歩きたかったんです。

外に出ると、昼間とはまったく違う空気でした。

車もほとんど走っていない。

店も閉まっている。

人の姿もない。

街灯だけが、道路を静かに照らしていました。

歩きながら、

「こんな時間に何をしてるんだろう」

と思いました。

でも、しばらく歩いていると、不思議と気持ちが落ち着いてきました。

そして、小さな公園の前を通りかかりました。

ベンチがひとつありました。

僕はそこに座りました。

何をするわけでもなく、ただ夜空を見上げました。

そのとき、遠くから自転車の音が聞こえてきました。

近づいてきた自転車には、新聞配達の人が乗っていました。

まだ空が暗い時間です。

その人は何も言わず、いつものように新聞を届けていました。

僕はそれを見ながら、

「こんな時間にも、働いている人がいるんだな」

と思いました。

そして、少しだけ不思議な気持ちになりました。

僕は自分の悩みで頭がいっぱいだった。

でも、街はちゃんと動いていた。

新聞を届ける人がいて。

道路を掃除する人がいて。

パンを焼く人がいて。

市場で働く人がいて。

朝の電車を動かす人がいる。

誰かが眠っている時間にも、誰かが誰かの日常を支えている。

そう考えると、

「自分だけが頑張っているわけじゃないんだな」

と思いました。

そして同時に、

「自分だけが苦しんでいるわけでもないんだな」

とも思いました。

それから少しして、僕は家に帰りました。

結局、その日もすぐには眠れませんでした。

でも、なぜか少しだけ気持ちは軽くなっていました。

悩みが解決したわけではありません。

仕事が急にうまくいったわけでもありません。

未来が見えたわけでもない。

ただ、

「今日はもういいか」

と思えたんです。

明日の自分に任せよう。

今日の自分は、もう十分考えた。

そう思って、布団に入りました。

すると、不思議なことに、少しずつ眠くなってきました。

そのとき思ったんです。

もしかすると、

「眠れない夜」というのは、

何か答えを出すための時間ではないのかもしれない。

ただ、自分を休ませるための時間なのかもしれない。

そう考えるようになりました。

みなさんにも、眠れない夜がありますか?

もしあるなら、無理に眠ろうとしなくてもいいと思います。

もちろん、明日の予定があるから、眠らなきゃいけないこともあります。

でも、

「早く寝なきゃ」

「どうして眠れないんだ」

と自分を責め続ける必要はない。

目を閉じているだけでもいい。

布団の中でぼんやりしていてもいい。

静かな音楽を聴いてもいい。

温かい飲み物を飲んでもいい。

窓の外を少し眺めてもいい。

眠れない自分を、敵にしなくてもいいんです。

夜って、不思議な時間です。

昼間なら笑って流せることが、夜になると胸に刺さる。

昔の失敗を思い出したり。

会えなくなった人を思い出したり。

言えなかった言葉を思い出したり。

「あの頃に戻れたらな」

なんて思ったりする。

僕も、そういう夜があります。

もう会えない人のことを思い出して、

「あのとき、もっと話しておけばよかったな」

と思うことがあります。

でも、そんなときは、

「大切だったから思い出すんだ」

と思うようにしています。

忘れられないということは、

それだけ大事な時間だったということ。

寂しいということは、

それだけ誰かを大切に思っていたということ。

だから、夜に少し寂しくなる自分も、悪くないのかもしれません。

以前、ある人からこんな話を聞きました。

「人生って、ずっと上り坂じゃないんですよね」

その人は続けました。

「疲れたら、立ち止まっていい。景色を見るために止まってもいい」

僕は、その言葉が好きです。

僕たちは、どうしても前へ進もうとしてしまいます。

昨日より成長しよう。

昨日より頑張ろう。

もっと良くなろう。

もっと強くなろう。

もちろん、それは素敵なことです。

でも、人間はずっと走り続けることなんてできません。

疲れたら休む。

迷ったら立ち止まる。

何もしたくない日は、何もしない。

それだって、ちゃんと人生の一部です。

休んでいる時間は、

「何もしていない時間」

ではありません。

「また歩き出すための時間」

なんだと思います。

だから、もし今、この放送を聴いているあなたが、

「今日は何もできなかった」

と思っているなら。

大丈夫です。

今日一日を生きた。

それだけで十分です。

朝起きた。

仕事へ行った。

学校へ行った。

誰かと話した。

ご飯を食べた。

家に帰った。

それだけでも、ちゃんと一日です。

誰かに褒められなくても。

結果が出なくても。

誰かに認めてもらえなくても。

あなたが今日を過ごしたことには、ちゃんと意味があります。

そして、これは僕自身にも言い聞かせていることなんですが。

人生って、意外と後から意味が分かることがあります。

そのときは失敗だと思っていたことが、後になって役に立ったり。

遠回りだと思っていた道が、大切な人との出会いにつながったり。

あのとき諦めたことが、別の形で叶ったり。

だから今、

「この先どうなるんだろう」

と不安になっている人も。

今すぐ答えを出さなくていいと思います。

分からないままでもいい。

不安なままでもいい。

明日のことは、明日の自分に任せましょう。

今日の自分は、今日の分だけ頑張った。

それで十分です。

さて。

そろそろ、今日もお別れの時間です。

最後に、ひとつだけ。

もし今、布団の中でこの放送を聴いているなら。

スマートフォンを置く前に、一度だけ深呼吸してみてください。

ゆっくり息を吸って。

ゆっくり吐いて。

今日あった嫌なことも。

明日の心配も。

まだ答えの出ないことも。

今だけは、全部横に置いておきましょう。

明日の朝になれば、また朝が来ます。

カーテンを開ければ、光が入ってきます。

眠れなかった夜も、ちゃんと終わります。

そして、今日よりほんの少しだけ、

いいことがあるかもしれません。

コンビニの店員さんが笑ってくれるかもしれない。

通勤途中で、きれいな空が見えるかもしれない。

久しぶりに誰かから連絡が来るかもしれない。

思いがけず、好きなものに出会うかもしれない。

人生って、そういう小さなことの繰り返しなのかもしれません。

大きな幸せじゃなくていいじゃないですか。

「ちょっと嬉しい」とか

「なんとなく楽しい」とか

「今日は悪くなかった」とかね。

そんな一日が積み重なっていけば、それで十分なんだと思うんです。

だから今夜は、もう頑張らなくて大丈夫です。

考えすぎなくて大丈夫です!

答えは、明日探せばいいんですよ。

今日のあなたは、今日のあなたのままで。

ゆっくり休んでください。

この夜が、あなたにとって少しでも優しい夜になりますように。

そして、明日の朝。

目が覚めたあなたが、

「まあ、今日もやってみるか」

と、ほんの少しだけ思えますように。

それでは、今夜はこのあたりで。

最後まで聴いてくださって、ありがとうございました。

また次の夜に、お会いしましょう。

おやすみなさい。

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